今日は『ジョバイロ』の曲分析をしたいと思います。
シングルなので、皆さん知っていることだと思いますが、
スペイン語で『私は踊る』という意味です。
曲調は、ポルノが得意とするラテン系で、
『アゲハ蝶』『サウダージ』に並ぶラテン系楽曲ではないでしょうか。
手拍子もそんな雰囲気を醸し出していると思います。
歌詞は晴一さんということで・・・・・・
またまた回りくどいのが来ましたね~(笑)
哀愁漂う大人な歌詞ですよね。PVだと女性視点になっていましたが
『銀の髪飾り』や『僕はどんな』とあるので、曲自体は
男性視点の曲なんでしょう。
テーマはまさに『叶わぬ恋』。
『舞台の真ん中に~』のところの『舞台』を『あなた』に置き換えると
『僕』は舞台の真ん中に躍り出るには相応しくないように
『あなた』にとって自分が相応しくない事を知っているということでしょう。
『あなたが気付かせた恋が~小さな芽を摘んで欲しい』は
この曲で、一番共感される箇所だと思いますが、
恋は相手が自分の事をどう思っているのかとか、関係なく感情が
大きくなっていくけど、自分で相手の事を忘れるのは出来ない。
だからそんな恋が確信に迫る前に、相手の方から自分を切り捨てて欲しい。
そんな感じですかね。なんともリアルな恋心が書かれていて
共感されるわけがよく分かるような歌詞だと思います。
『篝火』は漁猟等のために焚く炎のことです。
『闇に浮かんだ~』からの歌詞はある意味まほろば的にしまうんですが(苦笑)
遠まわしに言うと、叶わぬだと知っているのに、『あなた』を前にすると
『あなた』を愛さずにはいられない。
それでも、夜は、そんな『僕』を責めずに見て見ぬ振りをしてくれる。
そんなとこじゃないですか?
『折れかけのペン~喜劇になった』は、勇気を出して、この恋を成功させようと
物語を変えようとしたけれど、結局実らず、かえって歪な喜劇のようになってしまったという
努力の結果が見られます。
『あなたの隣に~』は、本当の自分じゃない事、あなたの前では演技をしている事を
表しているんだと思います。
『はぐれないよう~』は、手を繋いでいたのは不安で仕方ないから。
『不安だった』で、過去形になっているのは、あなたが傍に居ない
今となってはそんな風にすら手を繋げない、という
さらに悲しい現実を表していると思います。
冒頭の『人は誰も哀れな星~誰かに気付いて欲しかった』
は、人は皆、孤独な存在で、自分がいつかは死ぬと知りながらも
誰かに存在している事、生きている事を伝えたい。
この曲は出だしからとっても切ない曲だと思います。
ここまで切ない曲は、ポルノの中でも
他にないかもしれません。