今日はリリィのリクエストで『うたかた』の曲分析をやります!!
リリィ、リクエストありがとう!!そしてまだまだリクエスト待ってます。
曲は本間さん作曲で、このアルバムのオリジナル曲の中では
どうやら一番人気のある曲のようです。イントロのニ胡が幻想的な雰囲気を
醸し出していて、シングルになっても文句なしの一曲だと思います。
でも、注目すべきは歌詞ではないでしょうか。
『うたかた』とは漢字で『泡沫』と書きます。意味は水面に浮かぶ、すぐ消えてしまう
泡のことなんですが、儚いもののたとえとして『泡沫の恋』などとも
使う事が出来ます。
この曲は正に、『儚さ』を歌った曲ではないでしょうか。
最初に出てくる『蜉蝣(かげろう)』とはカゲロウ目の昆虫の総称なんですが、
成虫は命が数時間から数日しかないため、『泡沫』と同様、儚いものの
例えに使われる言葉です。
体はか細いけど、大きな羽を持っていて、夏に群れになって水辺を群れとなって
飛ぶ習性があります。幼虫は砂の中で一年から三年ほど暮らします。
夏に生まれ、夏に散り行く虫。それが蜉蝣です。
これを踏まえると、この歌の主人公は、一番では、蜉蝣と自分の恋を
照らし合わせていたんでしょう。
蜉蝣を見て愛しく感じたのは、ただ単に儚い物を見て愛くるしく感じただけかもしれませんし、
もしくは、主人公も心のどこかで恋が叶わない事を知っていて、
自分の恋と同じ儚いものとして、愛しく感じたのかも知れません。
『土の中にかくれんぼ~土に還る』は歌詞の通りです。1~3年土の中にいて
数時間から数日しか地上で生きられない蜉蝣はすぐに土へ還ってしまいます。
『儚くも散り行く姿重なった』は蜉蝣同士が重なったのではなく、自分の恋と
主人公が見ていた蜉蝣が重なった瞬間なんでしょう。
サビでは今までと一転して、主人公の心情が描かれています。
内容からすると、この主人公の恋は、散るほかに無い儚い恋なんでしょうね。
蜉蝣は儚く散っても還る場所があるが、恋は還るところも無ければ、
また、同じ人に対して生まれる事も無い。
そんな蜉蝣とは違う儚さが描写されていると思うんです。
二番の、『夜光虫』とは、海に住むとても小さな原生生物で、波の衝撃で青白く
発行する生物の事です。
『夜の海に光を~道しるべなのか』では、そんな頼りない小さな光に全てを託し、
旅をする旅人のことを表しているのだと思います。
波によって光るということは、その時によって光り方が違う。
恋も、その時の心境によって進む方向が違うのかもしれません。
『薄明かり這いつくばっても行かなくちゃ』は、『あなた』への道しるべは
もう夜光虫のような小さな光のようでしかない。だから、せめてそれが消える前に
『あなた』のほうへ、あるいは『あなた』の気持ちに近づかなければ。
そんな焦りが表れているところだと思います。
二番のサビも、そのままだと思いますが、
『あなた』まではひどく遠いけど、道しるべは消えそうで足を止めてなんかいられない。
あなたを探すのに夢中で、道の途中が目に入らない。
そんな感じだと思います。
『数多幾千泡沫と消えた~燦々と浴びてみようか』は、
『うたかたと消えた』は、恐らく恋が散ってしまったということでしょう。
なら、その想いを燦々と浴びて、振り返ってみよう。と
主人公は思ったのでしょう。
最後のサビは、恋は実らなくて悲しい思いをしたけど、
『あなた』が好き、という気持ちに気付く事が出来たのは幸せな事なんだろう。
胸は爛れ締め付けられて痛々しいけど、どうか恋を咎めないで欲しい。
還る場所が無いから、この恋を忘れる事など出来ないけど
せめてしんと眠りに就かせてほしい。そっとしておいてほしい。
そんな主人公の想いが描かれていると思います。
『咎める』とはこの場合、責める。非難するという意味でしょう。
叶わぬ恋だったけど、『あなた』に恋したことを非難しないで欲しい。
失恋した人は、誰しもこんな想いをするのでしょうね。
す・・・すごい!!ありがとう!!
めちゃくちゃ詳しい上に長文・・・!
「蜉蝣」とか「夜光虫」にそんな意味があったんだね!すごく儚いなぁ・・・><
ホントにありがとう!感激だよーww。゚゚(PД`q゚*)゚。
「うたかた」はもともと好きだったけど、歌詞の意味とか知ってもっと好きになった!!
改めて「うたかた」聞いてみるね!!